会津駒ヶ岳(あいづこまがたけ)とヤマネ
山腹のブナの黄葉に、尾根上の金色に輝く草紅葉と、すっかり秋化粧した会津駒ヶ岳(標高2132メートル)を、1年ぶりに訪れた。
日本百名山の一座で、深田久弥は「一頭地を抜いた峻抜な山の形には見えないが、その尾根の長いおだやかな山容が私を魅惑した。 (中略) 頂上は、私が今までに得た多くの頂上の中でも最もすばらしい一つであった。どちらを向いても山ばかり、その山々を名指すことで一時間は素早くすぎた。」と、その著書「日本百名山」に記している。
登山口は、滝沢登山口から。前夜から車中泊し、出発したのが未明の4:30分で、ヘッドランプの灯りを頼りに、九十九折れのジグザグの登山道を急登する。
陽が昇ると、周囲のブナの黄葉が眩しいまでに輝きだす。
登山口からおよそ2時間30分程で、突然視界が開け、目の前の金色色に輝いた会津駒ヶ岳から中門岳へのなだらかな尾根が飛び込んでくる。
既に駒ノ小屋に宿泊した人たちが歩いている様子が見える。駒ノ小屋は、駒ノ大池畔に立つ、管理人が常駐する山小屋。
駒ヶ岳頂上手前の小ピークに立つ「駒ノ小屋」
駒ノ小屋で小休止後、会津駒ヶ岳山頂と、その奥にある中門岳(2060メートル)を目指す。
会津駒ヶ岳から中門岳への尾根上には、無数の池塘が点在し、いわゆる高層湿原となっている。池塘は、金色に輝く草紅葉に囲まれ、青い空を池面に写し出す。
尾根上で一番大きな池塘がある場所に、中門岳の標柱が立つ。しかし、ここが山頂とは全く思えない。
草紅葉ロードは、中門岳からさらに奥へ続いており、その最奥にある朽ちかけたベンチがお気に入りの休憩場所。
だれもいない山上でちょっとお昼寝(まだ朝の8時30分頃です)
今回、会津駒ヶ岳の山神さまが微笑んでくれた。
なんと、国の天然記念物で準絶滅危惧種のヤマネが遊びに来てくれたのです。
山仕事に携わる人々の間では、ヤマネを山の守り神として、大切にしてきたそうな。
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