台倉高山
栃木県と福島県の県境にそびえる「栃木百名山」の台倉高山(標高2067メートル)を訪れた。
檜枝岐村で、国道352号線を左に折れ、舟岐川沿いの林道「川俣檜枝岐線」を、登山口となる県境の馬坂峠目指して約40分程走る。林道は比較的整備されており、普通車でも問題なく通行できる。
馬坂峠には駐車場とトイレが整備されている(トイレは今年から新しくなった)。
折りしも、第7回帝釈山・台倉高山「オサバ草祭り」が、6月9日から本日24日まで開催されており、檜枝岐観光協会の方々が記念品のピンバッジを配布するなどしていた。
この馬坂峠は、台倉高山と帝釈山の登山口となるが、ほとんどの人が帝釈山を登るようで、目指す台倉高山はとても静かな山だった。
帝釈山に比べて地味な登山口からシラビソの樹林帯へ入る。
登山口からオサバ草が咲いていたが、群落と呼べるほどのものに出会うことはできなかった。
オサバ草咲くシラビソの樹林帯をゆっくりと登っていくと、途中でサンカヨウの花が出迎えてくれた。
サンカヨウ
また、可憐なミツバオウレンも、オサバ草に劣らないくらい目にすることができた。
登り始めて1時間程で、「三段田代」と呼ばれる小さな湿原に出る。
湿原では、ちょうどタテヤマリンドウが見頃を迎えていた。
三段田代を過ぎると、また樹林帯の中を登っていくが、あちこちに雪が残り、雪溶け水で登山路はグチャグチャになっている。
しかし、雪どけした林床からは、キクバオウレンが小さな花をのぞかせていた。
登山道沿いに咲く花々に励まされながら、さらにアップダウンを繰り返すと前方にピラミッド型の台倉高山のピークが見えてくる。
頭上にはミネザクラが花を咲かせていた。
頂上直下、約15分程度急登すると、三等三角点の置かれた、360度の大展望が愉しめる山頂へ出る。
山頂からは、尾瀬の燧ヶ岳や至仏山、会津駒ヶ岳や、日光連山などがぐるりと見渡せる。
山頂直下にはシャクナゲが多く、ちょうど薄ピンク色のハクサンシャクナゲが咲いていた。
山頂での眺望を楽しんだ後は、往路を戻ることになる。
登山口から往路2時間、復路1時間40分程の行程となるが、久しぶりに花が多く、疲れを感じることがなかった。
登山口へ戻ると、駐車場は満杯で、駐車場に車を停めることができなかった車輌が、林道沿いにあふれていた。駐車場の混雑を予想して、早めに家を出たのが良かった。
最後に、檜枝岐観光協会の人に記念品のピンバッジを頂くことができた。
来るときは気づかなかったが、林道沿いではノビネチドリが咲いていた。
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