宝篋山(ほうきょうさん) 薬師寺コース
茨城県つくば市の北東部、筑波山の南部にある標高461メートルの宝篋山(ほうきょうさん)を訪れた。
標高500メートルにも満たない低山ながら、近年5つの登山コースが整備され、多くの登山者で賑わっているようだ。
この小田地区は、鎌倉時代から戦国時代にかけて茨城南部に勢力をもった小田氏の居城である小田城があり、また、関東での真言律宗布教の拠点であった極楽寺の伽藍がひろがっていた場所であり、その遺跡や文化財が数多く点在している。
さて、登山口は小田地区にある宝篋山小田休憩所(場所はココをクリック )。
トイレもあり、宝篋山の情報の発信基地となっている。すぐ傍には駐車場も整備されている。
駐車場に車を停め、宝篋山目指して歩き出すと、すぐに地蔵菩薩立像が祀られている。
地蔵菩薩立像を過ぎると、薬師寺の伽藍をしのびながら、しばらく田畑の中を歩くことになる。
田畑の中の道を過ぎ、木々に囲まれた沢沿いの登山道に入ると、すぐに鎌倉時代の五輪塔が立っている。
清らかな清水の流れる沢沿いの登山道をしばらく登るが、途中途中に立派な名のついた小さな滝がいくつも現れる。
また、幹回りが2メートル70センチある「太郎こぶし」となづけられた辛夷の木も見られる。
太郎こぶしを過ぎると、針葉樹から広葉樹の林相となり、大きな岩や藪椿の群生などを楽しみながら頂上を目指す。
こぶしの森という平坦地を過ぎると、宝篋山の山頂はすぐ。
こぶしの森に立つ「元禄こぶし」と名付けられた巨木
こぶしの森を過ぎると、目の前に巨大なアンテナ塔が見えてくる。
このアンテナ塔は山麓のどこから見てもやたら目立っている。
山頂は、このアンテナ塔のすぐ横に、いや山頂の横にこの巨大な塔が立っている。
山頂からは大展望が楽しめ、宝篋印塔や三角点が置かれている。
登りは1時間15分程度、下りは1時間で小田休憩所の駐車場へ着いた。
とても手頃な山をまた一つ見つけた。春や秋にはどのような景色を見せてくれるか楽しみな山である。