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February 2013

2013.02.24

宝篋山(ほうきょうさん) 薬師寺コース

 茨城県つくば市の北東部、筑波山の南部にある標高461メートルの宝篋山(ほうきょうさん)を訪れた。
 標高500メートルにも満たない低山ながら、近年5つの登山コースが整備され、多くの登山者で賑わっているようだ。

宝篋山小田休憩所付近からの宝篋山
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 この小田地区は、鎌倉時代から戦国時代にかけて茨城南部に勢力をもった小田氏の居城である小田城があり、また、関東での真言律宗布教の拠点であった極楽寺の伽藍がひろがっていた場所であり、その遺跡や文化財が数多く点在している。

 さて、登山口は小田地区にある宝篋山小田休憩所(場所はココをクリック )。
 トイレもあり、宝篋山の情報の発信基地となっている。すぐ傍には駐車場も整備されている。

小田休憩所
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 駐車場に車を停め、宝篋山目指して歩き出すと、すぐに地蔵菩薩立像が祀られている。

地蔵菩薩立像(1289年と刻まれている)
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 地蔵菩薩立像を過ぎると、薬師寺の伽藍をしのびながら、しばらく田畑の中を歩くことになる。
 田畑の中の道を過ぎ、木々に囲まれた沢沿いの登山道に入ると、すぐに鎌倉時代の五輪塔が立っている。

五輪塔
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 清らかな清水の流れる沢沿いの登山道をしばらく登るが、途中途中に立派な名のついた小さな滝がいくつも現れる。

沢沿いの登山道
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滝の一つ「葵の滝」
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 また、幹回りが2メートル70センチある「太郎こぶし」となづけられた辛夷の木も見られる。

太郎こぶし
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 太郎こぶしを過ぎると、針葉樹から広葉樹の林相となり、大きな岩や藪椿の群生などを楽しみながら頂上を目指す。

南斜面の明るい広葉樹の登山道
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 巨石(富士岩だっけ?)
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 こぶしの森という平坦地を過ぎると、宝篋山の山頂はすぐ。

こぶしの森に立つ「元禄こぶし」と名付けられた巨木
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 こぶしの森を過ぎると、目の前に巨大なアンテナ塔が見えてくる。
 このアンテナ塔は山麓のどこから見てもやたら目立っている。

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 山頂は、このアンテナ塔のすぐ横に、いや山頂の横にこの巨大な塔が立っている。
 山頂からは大展望が楽しめ、宝篋印塔や三角点が置かれている。

宝篋山の山頂
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山頂からの筑波山(強風による土埃で霞んで見える)
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宝篋印塔(山名の由来らしい)
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 登りは1時間15分程度、下りは1時間で小田休憩所の駐車場へ着いた。
 とても手頃な山をまた一つ見つけた。春や秋にはどのような景色を見せてくれるか楽しみな山である。

 

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2013.02.23

春を告げる節分草

 三峰山のふもと、栃木市星野にある四季の森星野を訪れた。
 ここは節分草の自生地として知られており、今年も春を告げる節分草がその可憐な花を開き始めた。
 また、蝋梅(ろうばい)の花は見頃を迎えている。

節分草(せつぶんそう)
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蝋梅(ろうばい)
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 近隣の星野自然村では、福寿草と座禅草が見頃となっている。

福寿草(ふくじゅそう)
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座禅草(ざぜんそう)
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2013.02.16

霧氷に輝く筑波山

 昨日、筑波山の山頂付近は雪だったのか、朝日を受け白く輝いて見える。
 しかし標高が900メートルに満たない筑波山では、雪や霧氷は朝日が昇ると消えてしまう…早く山頂へと急く気持ちを抑えながら筑波山を目指した。

男体山山頂から女体山と霞ヶ浦を望む
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 筑波高原キャンプ場に車を停め、登山開始。雪が積もっており、とても歩きづらい。

キャンプ場もけっこうな積雪が
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 山頂に近づくにつれ、雪は深くなり、木々も白く雪化粧している。

山頂直下の登山道
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 歩き出しておよそ1時間で山頂(女体山標高877メートル)へ到着。
 まさに絶景、冬ごもりしている草や木に霧氷が着き、まるで氷の花が咲いたように見える。

白く輝く男体山(女体山の山頂から)
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女体山の山頂から加波山を見る
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霧氷(いわゆるエビのシッポ)
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霧氷の咲く木々
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 女体山からの景色を楽しんだら、双耳峰の男体山を目指す。
 ロープウェイやケーブルカーの運転開始前のため、御幸ヶ原も静まりかえっている。

御幸ヶ原(女体山と男体山の鞍部)から仰ぐ男体山
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男体山への登路
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梅や桜が咲いたようにも見える。
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珊瑚のようにも見える。
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 8時30分 男体山の山頂へ。
 なんとか氷の白花が散らずに待っていてくれた。

男体山山頂
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 男体山から御幸ヶ原に戻ってみると、ほとんどの霧氷が木々から落ちてしまっていた。

木々から落ちた霧氷のかけら20130216020

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2013.02.10

冬の北八ヶ岳 天狗岳へ

 北八ヶ岳と南八ヶ岳の境界に位置し、その双耳峰の山容が美しい冬の天狗岳を訪れた。
 八ヶ岳のほぼ中央にそびえる天狗岳の山頂からの眺望は素晴らしく、北に蓼科山へとのびる北八ヶ岳の峰々を、南には南八ヶ岳の主峰赤岳や阿弥陀岳の鋭い岩峰を仰ぐことができる。また、南アルプスや中央アルプス、北アルプス、噴煙をあげる浅間山なども望むことができる。

天狗岳山頂からの南八ヶ岳
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 さて、登山口は渋ノ湯。
 3連休とあってか、登山口駐車場は朝8時の段階ですでに満車となっており、登山口への道路には路上駐車の車があふれていた。
 (幸い、軽自動車ならばということで、渋御殿湯の駐車場をお借りできました。)

 渋ノ湯の前を流れる渋川沿いに歩を進め、登山指揮所前の橋を渡ると、急斜面の登りとなり、すぐに黒百合平と高見石への分岐が現れる。

 黒百合平を目指して、北八ヶ岳のイメージそのままの針葉樹の原生林の中を急登する。

コメツガやシラビソの針葉樹の原生林の中を進む
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 およそ登り始めて2時間で黒百合平へ出る。
 黒百合ヒュッテは、多くの登山者で賑わい、色とりどりのテントが立っている。

黒百合ヒュッテ
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 ヒュッテの温度計は-15℃。
 天狗岳への稜線で寒さと強風に負けないようゴーグルをするなどして顔を保護し、凍てついた急斜面を登るため12本爪アイゼンを装着して、出発する。

 ヒュッテから5分程で中山峠に出る。

中山峠
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 ここは十字路になっており、東へ降りればしらびそ小屋、北へ行けば高見石となる。
 中山峠を南(右)へ折れ、針葉樹の中の急斜面を登りきると、一面銀色に輝く雪の台地へ出る。ここからは天狗岳を仰ぎながらの登山となるが、常に強風にさらされる。

針葉樹の中の急斜面(ここから上は吹きさらしの台地となる)
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正面にそびえる天狗岳
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 天狗岳を正面に見ながらしばらく吹きさらしの台地を進むと、いよいよ山頂へ向けての急登が始まる。森林限界をこえ、強風にさらされながら、先行者の踏み跡をはずさないように一歩一歩確実に登って行く。

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 山頂直下からは岩稜帯となっており、強風に雪は吹き飛ばされ、岩が露出している。
 滑落しないよう慎重に進む。

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 山頂に近づくにつれ、白銀の西天狗岳がどんどん迫ってくる。

西天狗岳(標高2646メートル・三角点設置)
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 後ろを振り返れば、北八ヶ岳の峰々が一望できる。

北八ヶ岳の峰々
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 黒百合ヒュッテからおよそ1時間で山頂へ到着。

天狗岳山頂(東天狗岳 標高2640メートル)
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 雪が強風に吹き飛ばされ、岩が露出した山頂。

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 西天狗岳が間近に迫る。

山頂からの西天狗岳
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山頂からの南八ヶ岳(左が赤岳 右が阿弥陀岳)
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 天狗岳からの復路は高見石、賽の河原を経て渋ノ湯へ戻る。

中山峠と中山山頂の間にある見晴台から
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 賽の河原のお地蔵様は首まで雪に埋まっていた。

賽の河原(茶のニット帽をかぶり赤い布を首に巻いているのがお地蔵様)
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 黒百合平から天狗岳山頂を目指し、復路は天狗岳から中山峠、中山を経由して高見石、そして賽の河原を経て渋ノ湯へ戻るという、往復13キロ、8時間のルートであった。

 

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2013.02.09

ジョウビタキ

 庭の草木の手入れをしていると、日頃あまり目にしない小鳥がどこからともなくやってきた。
 調べて見るとジョウビタキという冬鳥だった。

ジョウビタキ
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2013.02.03

氷の神殿 雲竜渓谷

 厳冬期、女峰山東斜面を源とする稲荷川の上流部に、氷の神殿が出現する。
 特に、周囲の壁から湧き出た地下水が氷のカーテンとなり、いくつもの巨大な氷柱が天を目指して光り輝く「雲竜渓谷」は神秘的で、多くの人を惹きつけてやまない。

圧倒的なスケールの氷柱20130203009

雲竜渓谷(中央が雲竜瀑)
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 ここ雲竜渓谷へは、稲荷川沿いの工事用道路を進む。
 滝尾神社を過ぎてしばらく進むと、霧降高原歩道へ向かう道との分岐にゲートが置かれており、車はそれ以上入ることはできない。
 他の車の通行の妨げにならないようゲート前の空きスペースに駐車し、ゲートをこえてつづら折りの林道を登っていく。

 洞門岩から工事用林道を離れ稲荷川沿いに降りる。
 川を渡ったり、堰堤を高巻いたりと、ゲートからおよそ2時間で、雲竜渓谷の入口となる広場に出る。

稲荷川沿いを行く
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雲竜渓谷を目指し列をなす人々(凍りついた階段を降りる)
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雲竜渓谷の入口から仰ぎ見る女峰山
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 いよいよ雲竜渓谷へと入って行く。
 まず極端に狭くなった両岸上の壁に氷のカーテンが一面にひろがっている「友知らず」を通過する。
 「友知らず」の名は、通過するのに友のことを考える余裕もないほど緊張を強いられる」場所に由来するらしい。

「友知らず」の絶景
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 「友知らず」を抜けると、目の前がひらけ、氷の神殿があらわれる。

雲竜渓谷1
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 氷柱をクライミングする人や、写真を撮っている人など、思い思いの方法で、ここ雲竜渓谷の氷の神殿を楽しんでいる。

雲竜渓谷2
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 中でも、大きな氷柱が圧巻で、氷柱のすぐ下まで入り込むことができる。

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 どれくらい大きいかというと…

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 雲竜渓谷の氷の神殿を楽しんだら、次は雲竜瀑を目指して、右側の壁を高巻く。
 前日からの春めいた陽気に、凍りついた滝の中央部分が崩落してしまったようだ。

雲竜瀑
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 雲竜渓谷の氷の芸術はそのスケールが大きく上ばかり見上げてしまいがちだが、ふと足下に目をやると、稲荷川のしぶきが凍りつき美しいツララとなっていた。

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