冬の北八ヶ岳 天狗岳へ
北八ヶ岳と南八ヶ岳の境界に位置し、その双耳峰の山容が美しい冬の天狗岳を訪れた。
八ヶ岳のほぼ中央にそびえる天狗岳の山頂からの眺望は素晴らしく、北に蓼科山へとのびる北八ヶ岳の峰々を、南には南八ヶ岳の主峰赤岳や阿弥陀岳の鋭い岩峰を仰ぐことができる。また、南アルプスや中央アルプス、北アルプス、噴煙をあげる浅間山なども望むことができる。
さて、登山口は渋ノ湯。
3連休とあってか、登山口駐車場は朝8時の段階ですでに満車となっており、登山口への道路には路上駐車の車があふれていた。
(幸い、軽自動車ならばということで、渋御殿湯の駐車場をお借りできました。)
渋ノ湯の前を流れる渋川沿いに歩を進め、登山指揮所前の橋を渡ると、急斜面の登りとなり、すぐに黒百合平と高見石への分岐が現れる。
黒百合平を目指して、北八ヶ岳のイメージそのままの針葉樹の原生林の中を急登する。
およそ登り始めて2時間で黒百合平へ出る。
黒百合ヒュッテは、多くの登山者で賑わい、色とりどりのテントが立っている。
ヒュッテの温度計は-15℃。
天狗岳への稜線で寒さと強風に負けないようゴーグルをするなどして顔を保護し、凍てついた急斜面を登るため12本爪アイゼンを装着して、出発する。
ヒュッテから5分程で中山峠に出る。
ここは十字路になっており、東へ降りればしらびそ小屋、北へ行けば高見石となる。
中山峠を南(右)へ折れ、針葉樹の中の急斜面を登りきると、一面銀色に輝く雪の台地へ出る。ここからは天狗岳を仰ぎながらの登山となるが、常に強風にさらされる。
天狗岳を正面に見ながらしばらく吹きさらしの台地を進むと、いよいよ山頂へ向けての急登が始まる。森林限界をこえ、強風にさらされながら、先行者の踏み跡をはずさないように一歩一歩確実に登って行く。
山頂直下からは岩稜帯となっており、強風に雪は吹き飛ばされ、岩が露出している。
滑落しないよう慎重に進む。
山頂に近づくにつれ、白銀の西天狗岳がどんどん迫ってくる。
後ろを振り返れば、北八ヶ岳の峰々が一望できる。
黒百合ヒュッテからおよそ1時間で山頂へ到着。
雪が強風に吹き飛ばされ、岩が露出した山頂。
西天狗岳が間近に迫る。
天狗岳からの復路は高見石、賽の河原を経て渋ノ湯へ戻る。
賽の河原のお地蔵様は首まで雪に埋まっていた。
賽の河原(茶のニット帽をかぶり赤い布を首に巻いているのがお地蔵様)
黒百合平から天狗岳山頂を目指し、復路は天狗岳から中山峠、中山を経由して高見石、そして賽の河原を経て渋ノ湯へ戻るという、往復13キロ、8時間のルートであった。
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