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April 2013

2013.04.29

尾瀬 至仏山

 下界では新緑が目に眩しいこの季節、4月26日(金)にやっと尾瀬鳩待峠への林道が開通したのをうけて、残雪の至仏山を訪れた。
 (この時期、至仏山に登れるのは毎年G・W期間のみで,今年は5月7日には植生保護のため登山禁止となる。)

 鳩待峠駐車場に前夜泊、早朝5時に行動開始。
 風があるものの快晴、飛行機雲がまっすぐ青空にのびている。

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 最初は、見通しの良くない樹林体の緩やかな登りを、アイゼンの歯を雪面に食い込ませながらゆっくりと登って行く。

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 森林限界を超えると、一気に視界が開け、尾瀬ヶ原を従えた燧ヶ岳の景観を楽しみながら至仏山を目指す。

目指す至仏山(小至仏で雪煙があがっている)
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尾瀬ヶ原と燧ヶ岳
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 稜線に出ると風が吹き抜けるためさすがに寒い。
 西側の切れ落ちた稜線を、まずは小至仏目指して登って行く。

小至仏山を目指す
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振り返ると笠ヶ岳と上州武尊(左奥は赤城山)
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 小至仏の山頂を巻くようにトラバースし、至仏山の山頂を目指す。
 先行者はBCスキーヤー一人のみで、踏み跡がはっきりしないため、非常に歩きにくい。

至仏山の山頂(右のピーク)と越後の山々
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至仏山の頂上は360度の大展望が楽しめる。

尾瀬ヶ原と燧ヶ岳・会津駒ヶ岳
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平ヶ岳や越後三山
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 山頂での眺望を楽しんだら、後は一気にシリセードで山ノ鼻目指して滑り降りる。
 夏の登山ルートからはずれて、ムジナ沢沿いのルートをとる。

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 途中から膝上までの深雪のラッセルに苦しみながら、なんとか山ノ鼻へ。
 ボッカさんの二人組が仕事を終えて鳩待峠へ帰るところだった。

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 山ノ鼻のテン場もほどよく賑わっていた。

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 鳩待峠に近づくにつれ、BCスキーヤーやボーダーが谷間からわくように現れて、いつしか隊列を組んだようになって鳩待峠を目指していた。

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2013.04.20

筑波山

 山麓では緑が目立つようになった筑波山、登山道は色とりどりのウェアの登山客で賑わっていた。

筑波山神社
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 それにしても筑波山には巨樹が多い。
 筑波山神社の境内にも多くの巨樹・古木が見られるが、おそらく一番大きいと思われる「大杉」、推定樹齢が800年。

御神木の大杉
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 神社の境内も新緑が目立ってきた。

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 白雲橋コース入口の鳥居前に、オドリコソウが咲いていた。

オドリコソウ
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 コース入口の鳥居をくぐると、ミミガタテンナンショウが薄気味悪く群生している。

ミミガタテンナンショウ20130420008

 登山道の傍らには、ギンリョウソウが・・・(ちょっと早くない?)

ギンリョウソウ
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 弁慶茶屋跡広場の手前では、スミレやニリンソウが群生している。
 (残念ながら、カタクリは終了です。)

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 所々で、山吹も咲き始めていた。

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 途中、幼稚園の集団登山に遭遇し、なかなか先へ進めず困惑したが、それでも幼稚園生の集団を抜いてしまうと、意外なほど人が少なく、いつも混雑している女体山の山頂にも人はまばらだった。

女体山山頂(緑が目立ってきた)
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女体山から男体山を望む
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 「かたくり祭り」が行われていたようだが、カタクリは残念ながら花期はすでに終わっていた。
 いつものように男体山の山頂を経て、御幸ヶ原コースで下山。
 男体山ではフモトスミレが目立っていた。

フモトスミレ
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 前回も気になっていた枝からスギが生えている杉の木だが、他にも数種類の木が宿っているようだ。

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 筑波山神社へ戻る途中に、筑波山の名を冠したツクバキンモンソウが咲いていた。

ツクバキンモンソウ
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 筑波山もそろそろツツジの季節を迎えるらしい。

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2013.04.13

荒船山

 群馬県と長野県の県境、西上州にその特異な山容を見せる荒船山(標高1423メートル)を訪れた。
 群馬県側から眺める荒船山は、西上州のやまなみを行く舟のようで、南端の、最高地点の経塚山を艦橋に、北に続く平らな山頂部が甲板、そして北端の切れ落ちた岩壁(艫岩:ともいわ)が船首に見立てられている。

荒船山(艫岩)
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 群馬県側の内山峠の登山口駐車場に車を停め、駐車場奥からアップダウンを繰り返しながら、除々に標高を上げていく。

軽いアップダウンを繰り返し標高を上げる
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 まだ荒船山には、春の陽気が届いていないようで、早春の花もその姿をほとんど見せず、むしろ日陰の霜柱や氷柱が目に付いた。

南向きの斜面に咲いていたエイザンスミレ
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 登山道脇の巨木のむろでは、日本ミツバチが巣作りにかいそがしく飛び回っていたが、よく見ると、その密を奪おうとした熊の爪や牙の跡が見て取れる。

ミツバチの巣の入口
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熊の爪跡
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 途中、山肌がくずれて足場の悪い箇所や岩場を通らねばならないが、慎重に登ればそれほどのことはない。

ハシゴやロープの続く箇所も
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 鋏岩(はさみいわ)修験道場跡の洞くつを経て、清水が流れる一杯水と呼ばれる水場を過ぎると岩場の急登となるが、まもなく岩壁頂上の溶岩台地へと出る。

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 岩壁頂上部は、ササ原がひろがる平坦な台地で、案内板に従って進めば展望台である艫岩(ともいわ)へ到着する。登山口からおよそ1時間30分程だろうか。
 ここには避難小屋(無人)もあり、トイレも一部使用可能となっている。

艫岩展望台
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 足がすくむ200メートル切れ落ちた大岩壁の艫岩展望台からの眺めは圧巻で、右手に妙義山、左手奥に北アルプスの山々、そして正面北側に浅間山が特に美しい。

艫岩からの眺望(正面奥が浅間山)
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 艫岩での眺望を楽しんだら、頂上台地の平坦な登山道を南へ向かい、山頂の経塚山を目指す。

 途中、広葉樹とササ原のひろがる中、「皇朝最古修武之地」と記された石碑がポツリと立っている。故事の神話に拠り昭和初期に地元民によって立てられたらしい。

こつ然と立つ石碑
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 また、鹿の食害・角研ぎの被害にあって、樹皮が剥がれた痛ましい木々が目についた。

鹿が角で傷つけた跡
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 艫岩からおよそ30分、木々に囲まれ、石祠の立つ経塚山山頂へ到着する。

経塚山山頂
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 西側、木々の枝の間から雪をかぶった南八ヶ岳のやまなみが見える。

南八ヶ岳の山々
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 復路は来た道を戻ることになる。
 往路2時間、復路も2時間程度の行程であった。

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2013.04.06

カタクリ咲く筑波山

 春も深まり、標高の低い山々を気持ちよく歩ける季節が到来し、ここ筑波山でも色とりどりの春の花が咲き出した。

 今日の筑波山は、発達した低気圧が近づき大荒れの天気になるとの予報からか、人影もまばらで、筑波山神社への参道や境内で参拝者の姿を見かけることがなかった。

筑波山神社随神門と桜
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 さて、いつものように筑波山神社に参拝し、白雲橋コースを歩いて山頂を目指す。
 白雲橋コース入口の石造りの鳥居をくぐると、まずは気味の悪いウラシマソウが出迎えてくれた。

 弁慶茶屋跡の手前あたりからカタクリの花がちらほら見られるようになり、湿った場所ではニリンソウが群生しており、清楚な白い花を咲かせている。

ニリンソウ
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 母の胎内くぐりと呼ばれる奇岩を過ぎると稜線にでるが 、カタクリやハルトラノオの姿が目につくようになる。

ハルトラノオ
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 カタクリやハルトラノオ、スミレを見ながら最後の岩場を登ると、女体山の山頂へ出る。
 女体山の祠に参拝をすませ、山頂から関東平野を一望する。

女体山山頂
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 女体山からは、御幸ヶ原を経て男体山の山頂を目指す。
 男体山山頂までの登山路には、カタクリやキクザキイチゲが咲いており、我々の目を楽しませてくれる。

カタクリ
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キクザキイチゲ
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エイザンスミレ?
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 これまでまったく見過ごしていたが、男体山山頂の祠を護っている狛犬は、何とも豊かな表情をしているではないか。

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 下山路には、御幸ヶ原コースを利用する。
 このコースは、ケーブルカーの軌道に並行しており、最も多くの登山者が利用するコースで、スギの巨木が多く、また男女川の源流となる水場もある。
 およそ1時間で筑波山神社へ戻ることができる。

スギの枝からスギが生えている
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