霊峰月山
山形県のほぼ中央に位置し、牛の背、または半月型にたとえられる、その優美な姿から臥牛山とも呼ばれる月山(標高1984メートル)を訪れた。
登山口は、南面の姥沢から。
月山スキー場のリフトを利用して一気に標高約1500メートルの姥ヶ岳直下まで登る。
リフトを降りると、右手に月山が望まれるが、深田久弥がその著書「日本百名山」で、「どんな山でも頂上のあたりはいくらか鋭く立っているものだが、月山にはそれがない。撫でたような緩やかな線であった。」と書いているように、その山容は伸びやかで優しい。
さて、正面の姥ヶ岳へは登らずに、カール状に開けた広大な斜面へと下っていく。
このカール底のような広大な斜面は一面がお花畑となっており、ニッコウキスゲ、チングルマ、コバイケイソウ、ヒナザクラなど様々な植物が花を咲かせていた。
途中、雪渓をわたり、月山へ続く稜線上の牛首へ出る。
雪渓を登り稜線上を目指す
牛首から稜線上を山頂目指して急登する。
社のある鍛冶小屋跡を経て頂上台地へと出ると、山頂は濃い霧に包まれ、あたりがまったく見えない。
平坦で広い山頂の台地には、お花畑が広がり、ハクサンイチゲやチングルマ、ハクサンフウロなどが咲いているなか、左手に頂上小屋と月山神社が建つ。
月読命(つきよみのみこと)を祀る月山神社でお詣りをすませたら、往路を戻る。
月山の山頂はあいにく濃い霧に包まれ、眺望を楽しむことはできなかったが,今なお山岳修験の盛んな月山神社をお詣りできたことは貴重な体験であった。
<行程(休憩含)>
月山スキー場リフト上駅(7:40)→牛首(8:40)→頂上台地(9:20)→月山神社(9:30)→リフト下駅(12:00)