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October 2014

2014.10.19

四阿山・根子岳

 群馬県と長野県の県境、浅間山の北西に位置し、北アルプスの展望台として頂上からの展望に優れ,日本百名山の一峰に選ばれている四阿山(標高2354メートル)と、すぐ隣の根子岳(標高2207メートル)を訪れた。

根子岳との鞍部から仰ぐ四阿山
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 深田久弥の日本百名山で、「ピッケル・ザイル党にはむかないかもしれぬが、しみじみした情趣を持った日本的な山である。」とあるように、静かで落ち着いた雰囲気があり、のびのびとした明るさを持つ名山である。

 今回のコースは、菅平牧場を起点に、四阿山と根子岳を周回するコース。
 菅平牧場の管理事務所下の駐車場(きれいなトイレ完備)に車を停め、案内板に従って四阿山登山口を目指す。

菅平牧場内の案内板
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 最初は牧場の横をゆっくりと進み、大明神沢を渡り、笹と白樺の明るい樹林帯の尾根を登って行く。

明るい樹林帯の尾根を行く(すでに落葉している)
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 山肌の木々は落葉し、登山道には霜柱が立つなど、四阿山はすでに冬の装いとなっている。

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 そんな中、マツムシソウが咲き残っていた。

マツムシソウ
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 尾根の中程までくると樹林が切れ、一気に展望がひらけ、目指す四阿山と根子岳が姿を現す。振り返れば北アルプスが一望できる。

目指す四阿山
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振り返れば北アルプスが一望できる
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 四阿山山頂は細長く、南峰には上州祠、北峰には信州祠が祀いる。

上州のほうを向いた上州祠
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信州を向いた信州祠
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 山頂からの大展望・・・
 北アルプス・浅間連峰・八ヶ岳・富士山・御嶽山・妙高・火打など360度の大展望が楽しめる。

穂高連峰と槍ヶ岳
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白馬連峰(雪化粧している)
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富士山
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先日登った浅間連峰
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 四阿山山頂での眺望を楽しんだら、往路を戻り、中四阿との分岐まで戻り、稜線をたどると、針葉樹林帯の中の急な下りとなる。

根子岳への分岐
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 急坂を下りきると笹原の視界のひらけた鞍部に出る。
 四阿山と根子岳の姿を一度に楽しむことができる。

鞍部から見る根子岳
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鞍部から振り返る四阿山
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 笹原の中を登り、噴火口跡の巨岩の間をぬうように進むと、ひらけた根子岳山頂へ到着する。
 四阿山と同様に好展望で、広々とひらけているため、休憩にはもってこいの場所である。

根子岳山頂
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 根子岳山頂からは一気に菅平牧場目指して下って行く。

根子岳からの下り
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菅平牧場の駐車場
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駐車場横にきれいなトイレ
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 今回は、6時にスタートして、11時30分に駐車場に戻る、5時間半の山歩きでした。

 

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2014.10.12

黒斑山から浅間山(前掛山)へ

 秀麗な山容とともに、常にその頂から薄い煙を吐き、現在も活動を続けている活火山として知られる浅間山(前掛山)を訪れた。
(浅間山山頂は立ち入り禁止であり、前掛山が浅間山の代替となっている。)

 この時期の浅間山は、日本離れしたカラマツの美林が黄葉し、一面がオレンジ色に輝く景色は正に圧巻である。

草すべりから見返すカラマツの黄葉と浅間山
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 今回のコースは、高峰高原の車坂峠から赤ゾレの頭、トーミの頭を経て、浅間山の好展望地でもある黒斑山(標高2404メートル)に登り、さらに蛇骨岳、仙人岳、鋸岳と続く外輪山の稜線を巡り、Jバンドから一面がオレンジ色に輝く湯ノ平へ一気に下降、再び浅間山(前掛山)の山頂を目指す。
 復路は、浅間山から湯ノ平へと下り、絶壁そびえる「草すべり」を登り返してトーミの頭へ出て、樹林帯の中の「中コース」で車坂峠へ戻る。

 車坂峠に建つ「高峰高原ホテル」横の登山口から、カラマツの黄葉に囲まれた「表コース」を進む。赤ゾレの頭へ出るまで目指す浅間山を見ることはできないが、振り返れば雲海上に、富士山や八ヶ岳、噴煙をあげる御嶽山、北アルプスの眺望を楽しむことができる。

金峰山の後ろに頭を出す富士山
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噴煙を上げる御嶽山(前景は美ヶ原)
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 赤ゾレの頭へ出ると、逆光のなか、正面に浅間山の黒いシルエットが浮かび上がる。
 赤ゾレの頭からトーミの頭を経て、第一目的地の黒斑山を目指す。

トーミの頭から赤ゾレの頭を振り返る(左上方は八ヶ岳)
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黒斑山から見る浅間山(逆行で山がきれいに撮れない)
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 黒斑山から鋸岳へと続く外輪山の縁を、右手にオレンジ色に輝く浅間山と湯ノ平を眺めながら進む。
 

黒斑山を振り返る
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 黒斑山から鋸岳への稜線は、コケモモなどのベリー類が豊富。

コケモモ
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 鋸岳の手前のJバンドから、カラマツ林の黄葉が美しい湯ノ平へ、断崖を急下降する。

Jバンドの絶壁
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オレンジ色に輝く湯ノ平
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 湯ノ平から浅間山の山頂を目指して、火山らしい砂礫の道を登り返す。
 登山者の足下からは砂埃が舞い上がり、時折硫黄の臭いもする。
 

賽の河原付近から目指す浅間山を仰ぐ
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 御嶽山の噴火の影響からか、ヘルメットを持つ登山者の姿が目についた。
 山頂への分岐(浅間本峰と前掛山分岐)には、シェルターが設置されており、月面を思わせる赤黒い火口壁を一登りすれば、前掛山(標高2524メートル)へ到着する。

避難用のシェルター
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浅間山の火口壁の縁を登る(中央の高みが前掛山)
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浅間山(前掛山)山頂
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 浅間山の山頂からは、今回歩いたコースが一望できる。

トーミの頭~黒斑山~鋸岳へ続く外輪山と湯ノ平(背景は北アルプス)
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 浅間山で360度の大展望を楽しんだ後、一気に湯ノ平へ下降し、コース最大の急登となる「草すべり」を登り返す。

湯ノ平から見上げる草すべり
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 草すべりから振り返る浅間山は、ちょうど午後の陽をあびて、山全体がオレンジ色に輝いて見える。

草くべりから見るカラマツの黄葉と浅間山
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途中でカモシカに遭遇20141012038

ホシガラスにも・・・
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 復路は、「中コース」で下山する。
 樹林帯のコースなので展望はないが、「表コース」よりもやや早く下山できる。

下山途中のカラマツの黄葉
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 早朝6時から登り始めて、雲海に浮かぶ富士山や八ヶ岳、御岳、北アルプス、妙高・火打、四阿山、草津白根山などの眺望を楽しみ、まさに見頃のカラマツの黄葉を愛でながら、およそ8時間の山歩きとなった。

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