黒斑山から浅間山(前掛山)へ
秀麗な山容とともに、常にその頂から薄い煙を吐き、現在も活動を続けている活火山として知られる浅間山(前掛山)を訪れた。
(浅間山山頂は立ち入り禁止であり、前掛山が浅間山の代替となっている。)
この時期の浅間山は、日本離れしたカラマツの美林が黄葉し、一面がオレンジ色に輝く景色は正に圧巻である。
今回のコースは、高峰高原の車坂峠から赤ゾレの頭、トーミの頭を経て、浅間山の好展望地でもある黒斑山(標高2404メートル)に登り、さらに蛇骨岳、仙人岳、鋸岳と続く外輪山の稜線を巡り、Jバンドから一面がオレンジ色に輝く湯ノ平へ一気に下降、再び浅間山(前掛山)の山頂を目指す。
復路は、浅間山から湯ノ平へと下り、絶壁そびえる「草すべり」を登り返してトーミの頭へ出て、樹林帯の中の「中コース」で車坂峠へ戻る。
車坂峠に建つ「高峰高原ホテル」横の登山口から、カラマツの黄葉に囲まれた「表コース」を進む。赤ゾレの頭へ出るまで目指す浅間山を見ることはできないが、振り返れば雲海上に、富士山や八ヶ岳、噴煙をあげる御嶽山、北アルプスの眺望を楽しむことができる。
赤ゾレの頭へ出ると、逆光のなか、正面に浅間山の黒いシルエットが浮かび上がる。
赤ゾレの頭からトーミの頭を経て、第一目的地の黒斑山を目指す。
トーミの頭から赤ゾレの頭を振り返る(左上方は八ヶ岳)
黒斑山から鋸岳へと続く外輪山の縁を、右手にオレンジ色に輝く浅間山と湯ノ平を眺めながら進む。
黒斑山から鋸岳への稜線は、コケモモなどのベリー類が豊富。
鋸岳の手前のJバンドから、カラマツ林の黄葉が美しい湯ノ平へ、断崖を急下降する。
湯ノ平から浅間山の山頂を目指して、火山らしい砂礫の道を登り返す。
登山者の足下からは砂埃が舞い上がり、時折硫黄の臭いもする。
御嶽山の噴火の影響からか、ヘルメットを持つ登山者の姿が目についた。
山頂への分岐(浅間本峰と前掛山分岐)には、シェルターが設置されており、月面を思わせる赤黒い火口壁を一登りすれば、前掛山(標高2524メートル)へ到着する。
浅間山の山頂からは、今回歩いたコースが一望できる。
トーミの頭~黒斑山~鋸岳へ続く外輪山と湯ノ平(背景は北アルプス)
浅間山で360度の大展望を楽しんだ後、一気に湯ノ平へ下降し、コース最大の急登となる「草すべり」を登り返す。
草すべりから振り返る浅間山は、ちょうど午後の陽をあびて、山全体がオレンジ色に輝いて見える。
ホシガラスにも・・・
復路は、「中コース」で下山する。
樹林帯のコースなので展望はないが、「表コース」よりもやや早く下山できる。
早朝6時から登り始めて、雲海に浮かぶ富士山や八ヶ岳、御岳、北アルプス、妙高・火打、四阿山、草津白根山などの眺望を楽しみ、まさに見頃のカラマツの黄葉を愛でながら、およそ8時間の山歩きとなった。
« 頸城山系 火打山へ | Main | 四阿山・根子岳 »
「トレッキング・登山」カテゴリの記事
- クリンソウ咲く 奥日光 千手ヶ浜(2025.06.07)
- 南会津 駒止湿原へ(2025.06.06)
- 奥那須の秘湯 三斗小屋温泉へ(2025.05.18)
- 茶ノ木平から半月山へ ~アカヤシオ~(2025.05.05)
- 中禅寺湖北岸トレイル ~オオヤマザクラと玉咲サクラソウ~(2025.05.04)
「日本百名山」カテゴリの記事
- 茶ノ木平から半月山へ ~アカヤシオ~(2025.05.05)
- 黒斑山(くろふやま)へ(2024.02.11)
- 浅間山の紅葉~外輪山一周コース~(2023.10.24)
- 三斗小屋温泉へ(2023.05.21)
- 早春の黒斑山(2023.03.05)