大佐飛山(おおさびやま)登頂
環境省の自然環境保全地域に指定され,原生の自然が保たれた地域であり,また栃木県の山岳の中で一番奥深く遠くにある山と云われている大佐飛山(標高1908メートル)を訪れた。
登山口は、林道木ノ俣巻川線を利用し,およそ標高890メートルに位置する黒滝山新登山口から入山する。
大佐飛山へ登る適期は4月上旬~中旬の残雪の時期しかなく、その週末で好天ということもあってか、早朝の5時だが、すでに登山口の路肩の駐車スペースに空きはなく、登山口から少し離れた路肩に駐車するしかなかった。
ちょっと出遅れた感があったが、ゆっくりと急斜面を登り始める。
足下には、エイザンスミレやショウジョウバカマが咲きだしていた。
登山口から尾根へ出れば、三石山までは、ほとんど夏道を利用することができる。
三石山からは、残雪のアップダウンを繰り返すことになるが、雪の状態によりアイゼンは必須となる。ワカンやスノーシューは荷物になるだけで必要ないのではないか。
サル山を経て,山藤山(標高1588メートル)からの尾根には、ブナやシラカバ、コメツガが目立つようになる。
山藤山からは、進行方向に、一見、黒滝山ではないかと思いたくなるピークが見ることができるが、これは黒滝山手前のピークで河下山である。
河下山(黒滝山はこの奥にある)
河下山ピークからは黒滝山山頂まで比較的平坦な尾根歩きとなる。
振り返れば後ろには那須連山を一望することができる。
黒滝山からは、西村山(標高1775メートル)、大長山を経て、大佐飛山を目指す。
大長山のコメツガの樹林帯を抜けると、一気に展望が開け、前方にこれから目指す大佐飛山が姿をあらわす。
大佐飛山までの雪の大回廊は、右手に那須連山を、左手には塩原、日光、尾瀬の山々を望むことができる。
早朝の5時に、標高890メートルの新登山道から入山し、午前10時15分、1908メートルの大佐飛山の山頂に立つことができた。
復路は来たトレイルをはずさないように戻るのみ。駐車場に戻ったのは午後3時を過ぎていた。
標高差1118メートル、往復10時間の山登りであった。
栃木百名山、黒滝山 and 大佐飛山で、90座達成。残り10座。
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