花の庚申山(コウシンソウ・コウシンコザクラ)
古くから進行の山として知られ、江戸時代に書かれた「南総里見八犬伝」では化け猫退治の場として登場する標高1892メートルの庚申山を訪れた。
庚申山登山の基地となる庚申山荘
ちょうどこの時期(6月中旬)には、特別天然記念物で絶滅危惧Ⅱ類に指定されているコウシンソウ(庚申草)や、コウシンコザクラ(雪割草)が咲く、花の山となる。
銀山平の公営国民宿舎かじか荘を過ぎた左手にある駐車場に車を停め、まずはおよそ1時間かけて4キロの林道を歩く。
朱色の一の鳥居から、水ノ面沢沿いの明るい広葉樹林帯の登りとなり、路傍に丁石が現れる。
やがて庚申講の総本山として壮大な社殿があった猿田彦神社跡へ出る。
ここを右に進めば「お山巡り」となり、左へ進めば庚申山荘経由で庚申山へ至る。
猿田彦神社跡地にはクリンソウやヤマツツジが咲いていた。
今回は、奇岩・怪石・くさり場・岩場・梯子の連続するお山巡りコースへ進む。
このお山巡りコース中に、特別天然記念物の庚申草がひっそりと咲いている。
庚申草は、タヌキモ科ムシトリスミレ属の食虫植物で庚申山を含む日光山塊の一部にしか自生していない日本固有種の植物。
また、可憐なコウシンコザクラ(雪割草)も群落をつくり,途切れることなく楽しませてくれる。
ミヤマハンショウツルやオダマキも咲いていた。
庚申山の山頂から展望台までの間は、残念ながらシャクナゲの花は終わっていたが、鋸山と皇海山の展望を楽しむことができた。
帰路に庚申山荘に立ち寄ったが、登山客は誰も休んでいなかった。
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