錦繍の妙高山(標高2454メートル)を訪れた。
妙高山は、古くは「越の中山」「名香山」と呼ばれ、その「名香」が「妙高」に転じたといわれ、その均整のとれた山容から「越後富士」とも呼ばれる越後の名山で、日本百名山にも選ばれている。
今も活動を続ける複式火山で、妙高山が火口丘にあたり、その妙高山を神奈山、大倉山、三田原山、赤倉山などの外輪山がぐるっと取り巻いている。
今回は、妙高山の東に位置する燕温泉から、一気に標高差1300メートルを詰め山頂を目指す。
燕温泉登山口付近からの妙高山

登山口となる燕温泉街の入口には、道路に沿うように無料の駐車場が設けられている。
紅葉の時期ということもあるのだろうか、朝6時頃には満車になっていた。
燕温泉登山口駐車場(トイレあり)

燕温泉街を抜けると、登山ポストの置かれた登山口に出る。
ここで、左にルートをとり、天狗堂方面へ進む。
燕温泉

燕温泉登山口

まずは薬師堂で登山の安全を祈願し、赤倉温泉の源湯のために整備された道を登って行く。途中に、「黄金の湯」と呼ばれる野天風呂がある。
薬師堂

黄金の湯

赤倉温泉の源湯までは、右手に、朝陽を浴びて金色色に輝く外輪山(神奈山方面)を見ながらの歩きとなる。道の途中からは、北地獄谷に豪快に落ちる湯の滝、「称名滝」「光明滝」を見ることができる。

赤倉温泉の源湯の施設
称名・光明滝

称名滝・光明滝を過ぎると、整備された道は終わり、赤や黄色に色づいた樹林帯の登りとなる。
途中で硫黄の匂いのする北地獄谷を渡り、沢沿いに登って行くが、沢を離れると、天狗堂までの胸突き八丁の急登となる。
北地獄谷を流れる沢(温泉)

天狗堂(ここまでおよそ2時間)

天狗堂からは尾根道の急坂を詰め、途中、光善寺池という小さな池や風穴をやり過ごす。
鎖場(見た目ほど危険ではない)をクリアし、赤茶けた溶岩ドームをよじ登ると、妙高山最高峰の南峰に出る。
光善寺池でホシガラスに出会った

鎖場

山頂直下の溶岩地帯

妙高山には最高峰の南峰と三角点峰の北峰とがあるが、南峰(標高2454メートル)には、妙高大神が祀られた祠がある。
どちらも押し出された溶岩が固まってできた巨岩・奇岩に覆われている。
南峰の頂きに祀られた妙高大神

巨岩・奇岩に覆われた山頂(奥は火打・焼山)

北峰の頂き(一等三角点がある)

山頂からは、火打山や焼山を初め、北アルプスまで見わたせる。
山頂からの火打・影火打・焼山

山頂からの北アルプス(剱岳が見える)

下山は、長助池や黄金清水を経由する麻平・長助線を利用して燕温泉へ戻る。
北峰直下の下山路には、つい最近降った雪が積もっていた。
標高を下げるに従って色鮮やかな紅葉が見られ、疲れた体を癒やしてくれた。
山頂直下、雪の積もった下山路

長助池(7月中旬からハクサンコザクラが咲くらしい)

麻平・長助線の紅葉(バックは妙高山)




燕温泉を6時に出発し、駐車場に戻ったのが2時。およそ8時間の妙高山登山となった。
燕温泉 →50分→ 赤倉温泉源湯施設 →1時間→ 天狗堂 →50分→ 鎖場 →30分→ 山頂 →1時間20分→ 長助池 →2時間10分→ 燕温泉