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December 2015

2015.12.29

高千穂峰登頂 そして田中陽希さんとの出会い

 天孫降臨の神話の舞台となった歴史やその秀麗な山容から、霧島連山の盟主の風格を持つ高千穂峰(標高1574メートル)を訪れた。
 現在は、「日本二百名山」の一峰となっているが、個人的には「日本百名山」の中で深田久弥が描いた「霧島山」とは、この高千穂峰のことだと考えている。

霧島連山
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韓国岳からの高千穂峰
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 さて、高千穂河原に車を停め、大きな鳥居をくぐり、古宮跡でお詣りをし、高千穂峰の前衛峰となる御鉢に向け、赤い溶岩礫のザレた登山道を御鉢目指して登って行く。

登山口となる高千穂河原(御鉢の火口壁を望む)
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 溶岩のザレ場はすべって登りにくい。

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 御鉢の火口壁に出ると展望が開け、霧島連山を見渡しながら、火口縁(馬ノ背)に沿って緩やかに登っていく。

御鉢の火口縁を進む(奥が高千穂峰)
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御鉢の火口
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御鉢の火口縁から望む高千穂峰
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 馬ノ背から、鳥居と祠の祀られた鞍部に下り、再び山頂へ向かっての急登が始まる。

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祠の祀られた鞍部
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 二等三角点が置かれ、天の逆鉾が立った山頂は、柵で囲まれている。

山頂
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山頂からの韓国岳
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 山頂は多くの登山者で賑わっており、集合写真を撮っているらしき一団をのぞいて見ると、なんと、あの「グレートトラバース日本2百名山ひと筆書き」の田中陽希さんがその中心にいるではないか!
 199座目の高千穂峰のようだ。

 まさか山頂で彼と遭遇するとは思ってもみなかった・・・その後、しばらくの間、陽希さんを激励・祝福する輪の一人となった。

グレートトラバース 日本2百名山ひと筆書きの田中陽希さん
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 ちゃっかりと記念写真&サインまで・・・ありがとうございます。

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 スペシャルラッキーな高千穂峰でした。

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霧島連山最高峰 韓国岳(からくにだけ)

 開聞岳に続いて、霧島連山の最高峰である韓国岳(標高1700メートル)を訪れた。
 そもそも深田久弥「日本百名山」の「霧島山」を登りたいのだが、霧島山という個別の山はない。それでは霧島連山の主峰はどの山かというと、これもはっきりしない。
 最高峰の韓国岳か、天孫降臨伝説の聖峰である高千穂峰のどちらかということになるのだろうが、はっきりしないのだからしょうがない。
 そこで、韓国岳と高千穂峰を両方登ってしまえということになった。

硫黄山から望む韓国岳
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高千穂峰から望む韓国岳(中央奥)
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 えびの高原の「えびの高原エコミュージアムセンター」に車を停め(有料500円)、道路を挟んだ所にある韓国岳登山口から登り始める。

 松の疎林の整備されたトレイルを、霜と霧氷で銀色に輝いた韓国岳を見上げながら進むと、今なお硫黄臭の濃い蒸気を噴出している硫黄山の横へ達する。

 硫黄山から本格的な登山道となるが、1合目から山頂まで、およそ200メートル間隔で道標が整備されており、特に困難な箇所はない。

1合目付近で鹿が・・・
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 ザクザクと霜柱を踏みながら標高を上げると、辺り一面が霧氷で銀色に輝いている。

霧氷に輝く韓国岳
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 9合目を過ぎると、噴火活動で立入禁止となっている新燃岳の背後に神々しい高千穂峰が美しく見えるようになる。
 遠くには、桜島や大隅半島も眺めることができる。

新燃岳と高千穂峰
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 山頂は岩が露出した岩の急斜面で、直径900メートル・深さ300メートルのすり鉢状の火口縁にあるため、奥は断崖となっている。

山頂直下の登り(左手が断崖になっている)
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山頂
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山頂からの桜島の眺望
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新燃岳と高千穂峰
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 えびの高原エコミュージアムの駐車場を出たのが7:45分ごろ、戻ったのが10:15分だった(登り1時間半、下り1時間)。

 さぁ 次は高千穂峰へ。

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2015.12.27

開聞岳(かいもんだけ)

 鹿児島県、薩摩半島南端に位置し、地元では「薩摩富士」と呼ばれている秀峰開聞岳(標高924メートル)を訪れた。

JR最南端の駅「西大山駅」からの開聞岳
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 開聞岳は、標高が1,000メートルに足りないながら、その山容の秀麗さから、深田久弥の「日本百名山」に選ばれている。日本百名山で千メートルに満たない山は、この開聞岳と筑波山(標高877メートル)の2座のみである。
 
 その深田「日本百名山」にはこう記されている。
 「高さこそ劣れ。ユニークな点では、この山のようなものは他にないだろう。これほど完璧な円錐形もなければ、全身を海中に乗り出した、これほど卓抜な構造もあるまい。名山としてあげるのに私は躊躇しない。」
 また、「登山道はうまく出来ていて、円錐形を直登するのでもなくジグザグでもなく、螺旋状に山を巻いて行くのである。即ち北麓の登山口からまず東側に廻り、それから南側を経て西側に廻り、再び北側に出た時はもう頂上、といった工合である。こんな珍しい登山道も私は他にしらない。」

 さて、登山口となる「かいもん山麓ふれあい公園」に車を停め、案内板に従って広場を横切り、登山口(二合目)から登山を開始する。

二合目登山口
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 はじめは見晴らしの全く利かない火山礫の滑りやすいトレイルを進むが、やがて岩のゴロゴロした登山道に変わり、7合目を過ぎたあたりからやっと視界が開け、眼下に東シナ海が広がる。

はじめは火山礫の樹林帯を登る
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やがて岩のゴロゴロした道へ
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9合目を過ぎたところでの「影開門」
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 9合目を過ぎ、高さ6~7メートルの岩に取り付けられた急なハシゴを登ると、山頂はもうすぐ。

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 枚聞神社(ひらきき神社)の奥の宮である御嶽神社にお詣りをし、さらに進むと、開聞岳山頂となる。山頂は背の低い常緑広葉樹で覆われているが、その一角の岩塊に二等三角点が置かれている。

山頂直下の御嶽神社
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山頂
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 山頂からの眺望は(最高のはずであったが・・・)うっすらとガスがかかり期待していた程見えなかったことが残念だった。

 それにしても、この開聞岳は、登ってもよいが、それ以上に山麓から眺めるにふさわしい山ではなかろうか。どこからでも良く目立つ。

西大山駅からの開聞岳
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長崎鼻からの開聞岳
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池田湖からの開聞岳
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