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September 2016

2016.09.10

雲取山(くもとりやま)

 深田久弥の日本百名山の一つで、東京都・埼玉県・山梨県の三国境にあり、東京都の最高峰、標高2017メートルの雲取山(くもとりやま)を訪れた。
 雲取山は、その北に続く白岩山・妙法岳とあわせて「三峰山」と呼ばれ、三峯神社とあわせ信仰の対象となっている。

 雲取山へのメジャーな登山口は、埼玉秩父側の三峰神社、山梨側の三条ノ湯、そして奥多摩湖畔(山梨と東京の県境)の鴨沢からの3コースがあり、どのコースも1泊2日の日程が必要とされているが、鴨沢から山頂のピストンならば日帰りも十分可能ということで、奥多摩湖畔の鴨沢からの登山とした。

雲鳥山頂への明るく開放的な稜線20160910016

 圏央道青梅ICから国道411号を奥多摩目指して進み、奥多摩湖畔の鴨沢(山梨県丹波山村)へ。丹波山村村営駐車場の道標に従って、小袖乗越にある村営駐車場へ。

丹波山村村営駐車場(小袖乗越駐車場)
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 この駐車場から舗装された林道を上ると登山口がある。
 登山口にも車3台程度の駐車スペースがある。

雲取山登山口
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登山口の駐車スペース
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 登山口からは、緩めの勾配で歩きやすい登山道をただひたすら登っていく。
 廃屋、植林された立派なスギ林やらヒノキ林、その間に点在する明るい広葉樹林など、景色に変化はあるのだが、いたって単調な登りとなり飽きてくる。

広葉樹林では、栗やクルミなど秋の実りがあちこちに20160910004

手入れの行き届いたスギの美林
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日本ミツバチの巣も
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 およそ2時間で、丹波山村営の七ッ石小屋へ着くので、小休止をとる。

七ツ石小屋
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 天気が良ければ富士山が見えるはずなのに、辺りにガスがかかり眺望が利かないため、七ツ石山の山頂を通らずに巻き道でブナ坂へ。
 ブナ坂からは、一気に視界がひらけ、明るく気持ちの良い石尾根縦走となる。

石尾根名物?のダンシングカラマツ
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 せっかく視界がひらけているのに、遠くの山々には雲がかかり、景色を楽しむことはできない。当然、富士山も見えず終い。

五十人平のヘリポート
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 このヘリポートを過ぎたあたりから雲鳥奥多摩小屋までの間がテント場になっているようで、数張のテントがたっていた。

 雲取奥多摩小屋の主人(小屋番)によるは、「ここから富士の絶景が楽しめる。特に夜は素晴らしく、登山者のヘッデンの灯りが山頂まで続くさまは見飽きることがない。」とのこと。

雲取奥多摩小屋
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 小屋を過ぎ、ヨモギノ頭と呼ばれる小ピークを越す。
 後ろを振り返ると、七ツ石山からの稜線が一望できる。

ヨモギノ頭から七ツ石山方面を振り返る
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 続いて小雲取山を登る。
 小雲取山を越えると、雲取山はもうすぐ。

小雲取山
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小雲取山から見る雲取山の山頂(赤い避難小屋が目印)
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 小袖乗越から4時間で赤い雲取山避難小屋の建つ山頂(山梨県側山頂)へ。
 東京都・埼玉県側の山頂は避難小屋の奥にある。

雲取山避難小屋
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山頂までの稜線を一望
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雲取山の山頂
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 山頂にたつ真新しい山名板は、東京と埼玉が共同で、この8月に設置したらしい。
 山頂には一等三角点の他に、内務省地理局設置の原三角測点、補助点が設置されており、極めて貴重なものらしい。

 あいにく周囲の山々にはガスがかかり、眺望を楽しむことはできなかった。
 それでも山頂で休憩したのち、3時間で駐車場へ戻ることができた。

 帰路、七ツ岩山の巻き道では、トリカブトが咲いていた。

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 それにしても、この雲取山の登山道はよく整備されており、歩き易かった。
 (標高が2017メートルということは、新年元旦は相当混雑するのだろうか・・・。)

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2016.09.03

甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)

 奥秩父、甲州(山梨)・武州(埼玉)・信州(長野)の三国境に位置する甲武信ヶ岳(標高2475メートル)を訪れた。
 この甲武信ヶ岳、甲州・武州・信州の三国境に位置するところから、その山名が付いたといわれている(らしい)。
 甲武信ヶ岳の山頂には三角点はなく、お隣の三宝山に一等三角点が置かれている。標高も三宝山の方が8メール高い。

甲武信ヶ岳山頂
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 今回のコースは、長野県川上村の毛木場(もうきば)から、千曲川源流に沿って頂上を目指し、少し下った甲武信小屋で休憩した後、毛木場へ戻るおよそ7時間、16キロのロングコース。

 登山口となる毛木場は、広い駐車場とキレイなトイレが整備されていて快適に利用できる。

毛木場
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 駐車場奥の車止めゲートから林道を歩きだすと、すぐに十文字峠への道を分ける。
 十文字峠への分岐付近には、アラスカの思い起こさせる立派なサルオガセや、江戸時代の道標を見ることが出来る。

登山口
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サルオガセ
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石の道標(三峯山大権現 右ハ山道 左ハ江戸道)
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 林道は、大山祇命(おおやまづみのみこと)神社まで続き、ここから千曲川に沿った源流遊歩道となる。

大山祇命神社
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千曲川西沢の渓谷美
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 大山祇命神社からナメ滝までは、千曲川西沢沿いに渓流美を楽しみながら緩やかな勾配の道を歩いて行く。

沢沿いの道(歩きにくかった)20160903013

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 奥日光を連想させるナメ滝は、山頂までの中間地点。
 ここの所の台風などの影響か、水量がとても多いように感じた。

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 ナメ滝を過ぎ、沢を何度か渡り返すと、コメツガとシラビソの美林となる。
 林床は深い緑の苔でおおわれ、なんとも美しい。

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 激しかった千曲川の流れが次第に細くなると、「千曲川水源地」を示す標柱が立つ広場に出る。
 広場から川に降りると、細流の対岸に冷えた水がこんこんと湧き出している。
 この付近から、途中で信濃川と名をかえ、約350キロを旅し、日本海へと注いでいるとおもうと感慨深いものがある。

千曲川水源地
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湧水地点(コップが置かれている)
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 千曲川水源地から、シラビソが密生する急傾斜の斜面をジグザグに登ると、山頂へ続く稜線へとでる。

稜線へ向けての最後の急登
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稜線との合流地点に立つ道標(甲武信ヶ岳は左へ)
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 稜線を左へ折れ、山頂直下の急なガレ場を登り切ると山頂へ着く。
 あいにく山頂はガスの中で、眺望は全くなし。

シラビソの美しい稜線上の登山道
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山頂直下のガレ場
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甲武信ヶ岳山頂
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山頂に赤い実をつけたコケモモが
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 山頂から反対側に10分程下ったところにある「甲武信小屋」へ向かう。
 甲武信小屋で休憩後、山頂まで登り返し、来た道を毛木場まで戻る。

甲武信小屋へもシラビソの美林の中を歩く
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甲武信小屋
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 今回のコースでは、ホタルブクロ、トリカブト、キバナヤマオダマキ、ハナイカリなどの花が咲き残っていた。

ホタルブクロ
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トリカブト
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キバナヤマオダマキ
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ハナイカリ
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大文字ソウ
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