甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)
奥秩父、甲州(山梨)・武州(埼玉)・信州(長野)の三国境に位置する甲武信ヶ岳(標高2475メートル)を訪れた。
この甲武信ヶ岳、甲州・武州・信州の三国境に位置するところから、その山名が付いたといわれている(らしい)。
甲武信ヶ岳の山頂には三角点はなく、お隣の三宝山に一等三角点が置かれている。標高も三宝山の方が8メール高い。
甲武信ヶ岳山頂
今回のコースは、長野県川上村の毛木場(もうきば)から、千曲川源流に沿って頂上を目指し、少し下った甲武信小屋で休憩した後、毛木場へ戻るおよそ7時間、16キロのロングコース。
登山口となる毛木場は、広い駐車場とキレイなトイレが整備されていて快適に利用できる。
毛木場
駐車場奥の車止めゲートから林道を歩きだすと、すぐに十文字峠への道を分ける。
十文字峠への分岐付近には、アラスカの思い起こさせる立派なサルオガセや、江戸時代の道標を見ることが出来る。
登山口
サルオガセ
石の道標(三峯山大権現 右ハ山道 左ハ江戸道)
林道は、大山祇命(おおやまづみのみこと)神社まで続き、ここから千曲川に沿った源流遊歩道となる。
大山祇命神社
千曲川西沢の渓谷美
大山祇命神社からナメ滝までは、千曲川西沢沿いに渓流美を楽しみながら緩やかな勾配の道を歩いて行く。
奥日光を連想させるナメ滝は、山頂までの中間地点。
ここの所の台風などの影響か、水量がとても多いように感じた。
ナメ滝を過ぎ、沢を何度か渡り返すと、コメツガとシラビソの美林となる。
林床は深い緑の苔でおおわれ、なんとも美しい。
激しかった千曲川の流れが次第に細くなると、「千曲川水源地」を示す標柱が立つ広場に出る。
広場から川に降りると、細流の対岸に冷えた水がこんこんと湧き出している。
この付近から、途中で信濃川と名をかえ、約350キロを旅し、日本海へと注いでいるとおもうと感慨深いものがある。
千曲川水源地
湧水地点(コップが置かれている)
千曲川水源地から、シラビソが密生する急傾斜の斜面をジグザグに登ると、山頂へ続く稜線へとでる。
稜線へ向けての最後の急登
稜線との合流地点に立つ道標(甲武信ヶ岳は左へ)
稜線を左へ折れ、山頂直下の急なガレ場を登り切ると山頂へ着く。
あいにく山頂はガスの中で、眺望は全くなし。
シラビソの美しい稜線上の登山道
山頂直下のガレ場
甲武信ヶ岳山頂
山頂に赤い実をつけたコケモモが
山頂から反対側に10分程下ったところにある「甲武信小屋」へ向かう。
甲武信小屋で休憩後、山頂まで登り返し、来た道を毛木場まで戻る。
甲武信小屋へもシラビソの美林の中を歩く
甲武信小屋
今回のコースでは、ホタルブクロ、トリカブト、キバナヤマオダマキ、ハナイカリなどの花が咲き残っていた。
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