阿武隈の名峰 霊山(りょうぜん)
福島県、阿武隈山地の名峰「霊山」(りょうぜん)を訪れた。
この時期、断崖絶壁を連ねた岩山である霊山の紅葉が見頃を迎える。
午前7時、まだ十分に空きのある登山口駐車場に車を置き、奇岩怪石を積み上げたような山容を仰ぎ見る。抜けるような青空のもと、紅葉も程よく色付き、まさに絶好の登山日和である。
この山は、登るにつれて、次々と名前が付けられた岩場が現れ、全く飽きる暇がない。
最初に現れるのが「宝寿台」と呼ばれる岩場で、まるで槍ヶ岳の山頂直下のように、ハシゴが二連架けられている。
切れ落ちた絶壁の足もとには「こどもの村」、遠くに阿武隈の山々が見える。
宝寿台からの眺望
宝寿台と似たような「見下し岩」を過ぎ、「国史沢」へ。
国史沢は、岩と紅葉、遠くに安達太良産や吾妻連峰が望める、絶景のスポット。
甲岩から
「天狗の相撲場」を抜け、ほどよく色付いた木々の中を、霊山城趾へ向かう。
霊山のトレイルは、よく整備されており、安心して歩くことができる。
途中、断崖をトラバースする「親不知子不知」を通り、岩のトンネルをくぐって「護摩壇」に立つと、安達太良山や吾妻連峰がよく見える。
親不知子不知
「霊山城趾」は広場になっており、説明板や石碑が建っているのみで、往時をしのぶ遺構などは全く見当たらない。
霊山城趾
霊山城趾からすぐの「西物見岩」からは、これから向かう紫明峰がよく見える。
西物見岩からの紫明峰
「釣瓶落岩」から日枝神社跡を経て、絶景スポットの「天狗岩」へ。
天狗岩
今日はここで引き返し、霊山の最高地点にあたる標高825メートルの「東物見岩」へ向かう。ここで初めて太平洋側の展望が開ける。
両側が切れ落ちた「蟻の戸渡り」からは、遠く蔵王の山々を望むことができた。
「望洋台」「猿跳岩」を経て、「五百羅漢岩」「弘法の突貫岩」へ。
弘法の突貫岩
「大山祇神社跡」へ向かう途中の岩屋の中には、不動明王が祀られていた。
最後に、「日暮岩」で小休止、ちょうど霊山を一週したことになる。
11時30分に、駐車場へ戻ったが、駐車場は満車で、路上駐車が延々と続いていた。
折しも霊山の紅葉祭・・・
ランボルギーニ カウンタックも・・・
今から千年前は、東北山岳仏教の一大中心地として、また14世紀には北畠氏ゆかりの山城として栄えた霊山は、奇岩怪石が連なり、景観良く、ハシゴあり、鎖場あり、岩場ありと、手軽に楽しめる名山だと思う。
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