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2016.11.05

阿武隈の名峰 霊山(りょうぜん)

 福島県、阿武隈山地の名峰「霊山」(りょうぜん)を訪れた。
 この時期、断崖絶壁を連ねた岩山である霊山の紅葉が見頃を迎える。

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 午前7時、まだ十分に空きのある登山口駐車場に車を置き、奇岩怪石を積み上げたような山容を仰ぎ見る。抜けるような青空のもと、紅葉も程よく色付き、まさに絶好の登山日和である。

登山口駐車場から(帰路に撮影)20161105025

 この山は、登るにつれて、次々と名前が付けられた岩場が現れ、全く飽きる暇がない。
 最初に現れるのが「宝寿台」と呼ばれる岩場で、まるで槍ヶ岳の山頂直下のように、ハシゴが二連架けられている。
 切れ落ちた絶壁の足もとには「こどもの村」、遠くに阿武隈の山々が見える。

宝寿台からの眺望
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 宝寿台と似たような「見下し岩」を過ぎ、「国史沢」へ。
 国史沢は、岩と紅葉、遠くに安達太良産や吾妻連峰が望める、絶景のスポット。

国史沢から
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 国史沢から「甲岩」へ足を伸ばす。

甲岩から
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 「天狗の相撲場」を抜け、ほどよく色付いた木々の中を、霊山城趾へ向かう。
 霊山のトレイルは、よく整備されており、安心して歩くことができる。

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 途中、断崖をトラバースする「親不知子不知」を通り、岩のトンネルをくぐって「護摩壇」に立つと、安達太良山や吾妻連峰がよく見える。

親不知子不知
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 「霊山城趾」は広場になっており、説明板や石碑が建っているのみで、往時をしのぶ遺構などは全く見当たらない。

霊山城趾
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 霊山城趾からすぐの「西物見岩」からは、これから向かう紫明峰がよく見える。

西物見岩からの紫明峰
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 「釣瓶落岩」から日枝神社跡を経て、絶景スポットの「天狗岩」へ。

天狗岩
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 今日はここで引き返し、霊山の最高地点にあたる標高825メートルの「東物見岩」へ向かう。ここで初めて太平洋側の展望が開ける。

 両側が切れ落ちた「蟻の戸渡り」からは、遠く蔵王の山々を望むことができた。

蟻の戸渡りから20161105019

 「望洋台」「猿跳岩」を経て、「五百羅漢岩」「弘法の突貫岩」へ。

五百羅漢岩
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弘法の突貫岩
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 「大山祇神社跡」へ向かう途中の岩屋の中には、不動明王が祀られていた。

 最後に、「日暮岩」で小休止、ちょうど霊山を一週したことになる。

日暮岩から
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 11時30分に、駐車場へ戻ったが、駐車場は満車で、路上駐車が延々と続いていた。
 
折しも霊山の紅葉祭・・・
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 ランボルギーニ カウンタックも・・・

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 帰り道、車で10分程、山麓にある「霊山神社」へお参りした。

霊山神社
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 今から千年前は、東北山岳仏教の一大中心地として、また14世紀には北畠氏ゆかりの山城として栄えた霊山は、奇岩怪石が連なり、景観良く、ハシゴあり、鎖場あり、岩場ありと、手軽に楽しめる名山だと思う。

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